インド一人旅バックパッカー旅行記〜アーマダーバード
生まれてきた意味
2006/1/25
早朝5時、アーマダーバードに着いた。駅は人であふれかえっているので、夜明けを待つ場所すらない。
列車を降りたホームから、すでにホテルのマージン目当てのリキシャがまとわりつく。
無視して駅の外に出ると、向かいの席にいたフランス人がリキシャに連れて行かれるとこだった。
彼は私を見つけると
「…キミは、これからどうするんだい?」 「宿?まだ決めてないよ」
彼は不安そうな表情で客引きについて行った。
リキシャについていくか、ここで朝を待って自分で宿を探すか?
駅前は、ゲロが出そうなくらい小便臭かった。ここらへん一帯のレンガは湿って、濁った水溜りがあるが、小便の水溜りだろうか?なんか靴とズボンの裾が粘っこい…
ここにいたくねえ!!リキシャについていくことにした。
「180Rsで駅近くのホテルありますぜ〜ジャパ〜ン!」予想通り、最初は400Rsの高級ホテルにつれていかれたが、断ると180Rsの安ホテルに行った。
本当に駅近くで立地条件は良く、24時間制だ。
まず部屋を確認した。
シーツはちゃんと取り替えていないようで、シャワーは水シャワーのみ。今夜の夜行でジャイプルに向かうので、仮眠できたらいーので、ここに決めた。
昼まで寝て、洗濯して街に出た。

あ〜しんど〜
ホテルの横の商店でタバコと水を購入。
店主はサービスでマッチをくれた。
「ポテトチップスは?トイレットペーパーは?」
インド商人は商売熱心だ。
「コーラはどうだい?」
「今水買ったとこやし、いらん」
「じゃあ、これはどうだい?!新発売の”コーヒーコーラ”だよ!!」
「え?コーヒーのコーラ?」
「新製品だよ!!飲みたいだろ?!」
そーいえば前ネットのニュースで見たな…ペプシのコーヒー味のコーラ!!
「あ!知っとる!ニュースで見た!飲む飲む!!」
本当にコーヒー風味のコーラだった。日本では発売しているのだろうか?けっこー美味かった。また買ってもいい。
アーマダーバードは都会だった。
とりあえず、スィディ・サイヤド・モスク目指して歩く。ガイドブックで道を確認していると、親切な人が教えてくれた。けっこう遠い。
交通量が多く、空気が悪い。
私はインドに来て微熱が出て、更に咳が止まらなかった。タバコを控えればいいのだろうが、やめられない。
やっと熱は下がったが、空気が悪いので、食べたもんを戻しそうなくらい胃の奥から出る咳はますますひどくなるばかりだった。
「グエーッ!ゴホゴホ!ペーッ!」
痰を吐きながら、歩く。
インド人はそこらへんで唾・痰を吐く。オッサンだけではない、女性子供もだ。人が通るのおかまいなしなので、多分バックパックやズボンに他人の痰がついても不思議では無い。
自分も「ペッペッ!ゲーッ!」!!

フラフラと、モスクと道路を隔てた向かい側にある、高級ホテルのガーデンレストランへ。ゆっくり休んで、咳を止めなければ…
外の喧騒がウソのように静かで植木に囲まれ、空気がキレイだ。従業員の制服はターバンに真っ白の民族衣装。マナーも洗練されている。
客も宿泊客らしい欧米人夫妻、ノートパソコンで仕事をするビジネスマン、英語で会話し、レポートを執筆中のインド人OL。それなりの客層だ。
ポテトのカレー味の煮物、安いから頼んだ「ライスなんとか」は米のポン菓子だった。ベジタブルライスにすべきだったと後悔!玉葱、レモン、唐辛子付。赤唐辛子は見た目ほど辛くは無い。
インドはどこに行っても人がいて、車がウルサイので、落ち着けるのは宿かネットカフェか高いレストランぐらいしかない。
安食堂もいいし、チャイ屋で地元民と話すのも楽しい。インドに来て間もないせいもあるが、やはり私は日本人だ。

日本のカフェと同じような静かな場所にいると、落ち着いてしまう。そこのホテルのトイレに行ったのだが、超豪華で柔らかいトイレットペーパがあったので感動した。
「食事はお口に合いましたか?食後に、コーヒーでもいかがですか?」
甘いミルクが入ったポットとインスタントコーヒーの粉が出て来て、自分で作る。
やっぱり、高級な場所を体験することも必要である!
優雅に食後のコーヒーを飲みながら、今後の予定を立てた。
ジャイナ教寺院
寺まで歩こうと思っていたが、しんどいのでリキシャに乗ることにした。
止まっていた老人リキシャに声をかける。
「ハティースィン・ジャイナまで、いくらですか?」
相場どおりの値段だったので、OKした。
途中で老人はオイルをチャージした。

ハティースィン・ジャイナ教寺院。中は撮影禁止。外観のみ撮影OK。土足厳禁。
象牙のように美しい乳白色の石に刻まれた繊細な彫刻
見学を終え、大通りに戻ると老人リキシャはいなかった。待っていてくれ、と言ったのに。
老人なので、ほとんど英語が通じなかったから、分らなかったのか?
手を挙げてリキシャを止めようとしてもなかなか止まってくれなかったので、ガソリン屋の人が止めるのを手伝ってくれた。
止めたリキシャは、同じ老人だった。
「次は、ここに行って下さい」
ガイドブックの「ダーダ・ハリ階段井戸」を指差した。
老人は階段井戸までの行き方を知らないようで、まわりの人に聞いた。
ダーダ・ハリ階段井戸

ダーダハリ階段井戸。鳩の巣になっている。不思議な建物。 底が見えないくらい深い。

スィディ・バシールモスク

スィディ・バシール・モスク
リキシャから見えた風景
リキシャに乗って街を見ると、色んな風景が見える。

チャリ、人、車、バイク、牛が行き交う道路の道端に座っている女性。小さな子供を抱いている。
元は鮮やかだったと思われるサリーは色褪せ、アクセサリーが妙に光って見えた。
物乞いをしているのでもない。何をするでもなく、ただ1日中こうして道端に座っているのだ。
アーマダーバードは他の街より、貧しい人が多い気がした。
「あの子供は、何の為に生まれてきたんやろう…?」
初めて、思った。自分と同じ「人間」を見て。
物乞いすら出来ない人々がいた。
道端で生まれ、道端で死んでいく。道端が彼女達の家で、人生だった。